英会話を本当に習得するためには

語学としての英語ではなく、「会話」するための英語であれば、「訓練」によって習得が可能です。知識ではなく、自分の身に染み付いた「スキル」としての英会話を習得すること、まずはそこを目指すべきです。

言葉とは人の思考が「音」として相手に伝わるカタチで出力されたものではあります。その「言葉」を身につける、しかも母国語としてではなく、第二の言語として身に付けるために必要なことは「環境」です。乱暴な表現ですが水に落ちれば私たちは泳ぐしかありません。太陽の日差しが強く、暑ければ薄着をして調節するしかありません。寒ければ服を着るのです。資本主義の世の中だから働いてお金を得るのです。そのようなさまざまなことを乗り越えるために私たちは「行動」することができるのです。ただその時の状況に左右されて、ケガをしたり、損をしたりすることがないように、「考えて」行動することができるのです。

私たちの母国語も「環境」によって習得できたものです。生まれてきたら周りの人がみな同じ言葉を話していたから、同じ言葉を身につけることができたのです。言葉を覚えなければ自分のことを両親に伝えることもできないのです。「痛い」ということも「悲しい」ということも、「嬉しい」、「欲しい」、その他さまざまなことを「伝える」ことができないのです。

英語も同じです。そのような「環境」に身をおけば覚えるしかありません。テストで悪い点を取ってしまうと落第してしまうから勉強をしたものです。落第してしまうと、同輩よりも一年遅れることになってしまうから、勉強したものです。学校に通うだけでは何も得るものなどはなく、「学ぶ」ことが必要だったのです。だから、そのような「環境」が用意されたのです。学んだことが将来何の役に立つのか、自分の思い描いている未来にはそのようなものは必要ないと言い切ってしまっても、環境がそれを許さなかったのです。

英語で話さなければ何もできない環境に身を置くこと。自分をそのような状態に追い込むこと、そのようなことで「英語」を自然に身につけることができます。それは「学問」としての英語ではありません。ただ「覚えればいい」というものでもありません。使って、相手に伝わって、はじめて成立することがあるのです。使って、相手に伝わって、自分の求めているものを得ることができること、そうしなければ困ってしまうこと、そのような環境、そのような状態を、自分で作り出せばいいのです。

人はいくらでも楽ができます。同じことでも、やり方はひとつではないのです。同じ物事でも、いくらでも抜け道を見つけることができるものなのです。状況によって、人はそれを「効率化」と呼んだり、人はそれを「怠け」と呼んだりします。何かを習得すること、何かを自分のスキルとして定着させるためには、「怠けることができない状況」を作りだすことが最大の「効率化」となります。あえて厳しい環境に身を置くことで、私たちはいくらでも「自然に習得する」機会を得ることができるのです。

英語習得に必要なこと、最短時間で身に付けるために必要なことは、「楽をしない」という姿勢です。学んでいること自体に満足するのではなく、「覚える」ことでしか打開できないことを用意することが必要なのです。

 

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